J.S.バッハ:カンタータ BWV 4 "Christ lag in Todesbanden" 第1曲-第3曲

指揮:ニコラウス・アーノンクール Nikolaus Harnoncourt
ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス Concentus Musicus Wien

第1曲-第3曲 第4曲-第6曲 第7曲-第8曲

第1曲 シンフォニア Sinfonia 弦楽器・通奏低音、4/4拍子
コラール旋律をちりばめた14小節の重苦しい楽曲。BACHのアルファベット4字の序数を合計すると14となることから、数象徴を好む研究者は、バッハの受難観を織り込んでいると述べていた。全体的に第1ヴァイオリンが沈痛なメロディを奏で、ヴィオラも2部編成に増強したうえで重厚な伴奏を加えてある。

第2曲 「キリストは死の縄目につながれたり」(Christ lag in Todes Banden)
合唱・弦楽器・通奏低音、4/4拍子
イントロなしでソプラノの定旋律から合唱が始まる。下三声の伴奏は節ごとに大きく様相を変える。人の罪を背負って繋がれたイエスを悼む半音階降下に始まる。しかし、復活と新たな生命を授ける奇蹟を歌うや、突き上げる上昇音で復活を暗示する。復活を喜ぶ人々の歓呼は激しい走句のリレーとなり、それは伴奏楽器にも引き継がれる。感謝の言葉はテノールを起点とするポリフォニーで歌い継がれ、最終的にアレグロの「ハレルヤ頌」の応酬へと高まる。
イエス・キリストは、私の罪の身代わりとなられ、復活された。ハレルヤ!

第3曲 「死に打ち勝てる者絶えてなかりき」(Den Tod niemand zwingen kunnt)
ソプラノ・アルト・通奏低音、4/4拍子
下降音型を基本とするオスティナート伴奏に乗って、死を免れることができない人の罪を嘆く二重唱が続く。二声は時に不協和音をきしませながらも、諦観を暗示する物静かな歌を奏でていく。

バッハ:カンタータ 第4番

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