ブラームス:ピアノ四重奏曲 第1番 ト短調 作品25

フォーレ四重奏団 Faure Quartet
Erika Geldsetzer, violin   Sascha Frombling, viola   Konstantin Heidrich, cello   Dirk Mommertz, piano
Dec 2014, Toppan Hall, Tokyo

 

ヨハネス・ブラームスが作曲したピアノ四重奏曲第1番ト短調作品25は、4つの楽章から構成されるピアノ四重奏曲(ピアノ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ)である。作曲者による4手連弾用編曲のほかに、シェーンベルクによる管弦楽への編曲が存在する。

演奏時間:約35分  作曲時期:1855年から1861年  初演:1861年11月16日、ハンブルクにて、クララ・シューマンらによる
献呈:ラインハルト・フォン・ダルヴィク男爵

この曲は1861年に完成されているが、ブラームスの遺した資料などから着手は1855年ごろとされている。デトモルトの宮廷楽団で合唱指揮者として活動するなど合唱曲にその興味が向いていた時期があったために、しばらく放置していた時期もあったようである。
同時期に作曲を開始したピアノ協奏曲第1番などと同様に、初期作品特有の激情的な面に加え、第1楽章のモチーフ展開や独創的な楽章配置など、構造的な面でも意欲的な面を盛り込んでいる。

第1楽章 Allegroト短調、ソナタ形式。
ほの暗い第1主題と落ち着いた第2主題により構成される。この第1主題は「レシ♭ファ#ソ」と順に上行・下行・上行する動機を基に、それらを反転させながらその次のメロディが作られており、シェーンベルクはそれを「限定された旋律美」と述べ、保守的な作曲家と言われたブラームスの革新性を表現する実証例として挙げている。後にシェーンベルクは彼の無調音楽や十二音技法にもこのような動機の反転による素材の発展を積極的に用いており、またこの曲をオーケストラに編曲している。

第2楽章 IntermezzoAllegro ma non troppo間奏曲。ハ短調。
流れるようなメロディーが続く。トリオは変イ長調。ハ長調で終わる。

第3楽章 Andante con moto変ホ長調。緩やかなテンポで牧歌的なメロディーを奏でる所から始まり、中間部では行進曲調で盛り上がる。その後最初のメロディーに戻って静かに終わる。

第4楽章 Rondo alla ZingaresePrestoト短調。「ジプシー風ロンド」。
その名の通りハンガリー(ジプシー)を思わせる3小節単位の情熱的な第1主題と、堂々とした第2主題によるロンド。最後は第1主題によって熱狂的に締めくくられる。

ヨハネス・ブラームスが作曲したピアノ四重奏曲 第1番ト短調 作品25

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