シューベルト:4つの即興曲 作品142 D 935 第1曲 Allegro moderato

ピアノ(Bösendorfer): ティモ・アンドレス Timo Andres
Filmed for San Francisco Performances, January 2021

4つの即興曲 作品142、D935は、フランツ・シューベルトが最晩年の1827年頃に作曲したピアノ独奏曲。ピアノソナタという形式をとらないが、実質大ソナタとも呼べる優れた構築性が認められる。特にロベルト・シューマンによってこうした指摘がなされ、現在では4曲を一組として演奏されることが多い。
 
第1曲 Allegro moderato ヘ短調。
展開部を欠いたソナタ形式。4分の4拍子。下降音階を基調にした第1主題。右手の豊富な装飾音は作者が落ち着きない演奏を避けるため、あえて演奏者に負担を強いたといえる。第2主題は変イ短調。右手と左手との交差は、同時期に作曲したピアノソナタ第20番と同様である。再現部でヘ短調になる。

シューベルト:即興曲 D.935

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