ロッシーニ:歌劇「泥棒かささぎ」 "La gazza ladra" 序曲

指揮: ボイアン・ヴァイデノフ Boian Videnoff
マンハイム・フィルハーモニー管弦楽団 Mannheimer Philharmoniker
Rosengarten Mannheim, June 2012

泥棒かささぎ(La gazza ladra)はロッシーニが1817年にミラノ・スカラ座向けに作曲したオペラ(オペラ・セミセリア)である。
本作品は19世紀初頭にフランスで流行していた「救出オペラ」の流れを受け、以下の特徴を持っている。
当時の社会情勢を反映して、農民や庶民たちと、彼らに不当な圧力をかける権力者(この作品では代官)との対決があり、前者に属するヒロインが自分と同じ階級の恋人や愛人がいるにもかかわらず、権力者から横恋慕され悲劇が始まる。
権力者に囚われたヒロインが冤罪に陥れられ、それを嘆くヒロインを描く法廷の場や牢獄の場を書き入れる。
そのような絶体絶命のピンチに陥ったヒロインが、最後は二つの階級を超越した立場の領主や国王などの絶対的な権力者によって救われハッピーエンドとなる。 という物語が繰り広げられる。しかし、初演時はナポレオン戦争に世間が振り回された後ということもあり、その疲れからか、真犯人をカササギに設定することによって、一服の清涼感を聴衆に与えることにもなっているとされている。

ロッシーニ:歌劇「泥棒かささぎ」

inserted by FC2 system