モーツァルト:レクイエム Requiem ニ短調 K.626
指揮: 小林 研一郎 Kenichiro Kobayashi
ズゴローイ・フィルハーモニー管弦楽団 Zugloi Filharmonia
Szent Istvan Kiraly Oratory Choir
2003/11/25 リスト・フェレンツ音楽大学 / ゼネアカデーミア Zeneakademia Budapest
レクイエム ニ短調 K. 626は、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756年 - 1791年)が作曲したレクイエム(死者のためのミサ曲)である。モーツァルトの死により作品は未完のまま残され、弟子のフランツ・クサーヴァー・ジュースマイヤーにより補筆完成された。
しばしば、ヴェルディ、フォーレの作品とともに「三大レクイエム」の一つに数えられる。
- 第1曲 レクイエム【交唱】(ニ短調 アダージョ 4分の4拍子 合唱・ソプラノ独唱)
- 冒頭のD-C#-D-E-Fの動機は全曲に渡って用いられている。第2曲へ休みなく続く。
- 第2曲 キリエ【憐れみの賛歌】 (ニ短調 アレグロ 4分の4拍子 合唱) 壮大な二重フーガ。
- 第3曲 ディエス・イレー【怒りの日】 (ニ短調 アレグロ・アッサイ 4分の4拍子 合唱)
- 全曲中特に有名な曲で、テレビや映画などでよく用いられている。
- 第4曲 トゥーバ・ミルム【奇しきラッパの響き】
- (変ロ長調→ヘ短調 アンダンテ 2分の2拍子 バス、テノール、アルト、ソプラノ独唱・四重唱)
歌詞の通り、トロンボーンに導かれてバスが最後の審判について歌う。
- 第5曲 レックス・トレメンデ【恐るべき御稜威の王】 (ト短調 グラーヴェ 4分の4拍子 合唱)
- 「グラーヴェ」はジュースマイヤーの指定。彼以降の補筆版(後述)では、速いテンポで演奏されることが多い。
- 第6曲 レコルダーレ【思い出したまえ】 (ヘ長調 アンダンテ 4分の3拍子 四重唱)
- 第7曲 コンフターティス【呪われ退けられし者達が】 (イ短調 アンダンテ 4分の4拍子 合唱)
- 第5曲同様、他の補筆版では速いテンポで演奏されることが多い。
- 第8曲 ラクリモーサ【涙の日】 (ニ短調 ラルゲット 8分の12拍子 合唱)
- モーツァルトの絶筆(8小節、"judicandus homo reus:" まで)。9小節以降はジュースマイヤーの補筆であるが、作曲は必ずしも曲順に進められるわけではないため、後述の通り、続く第9、10曲も第3~7曲同様、旋律や和声など主要な部分はモーツァルトの作曲である。
- 第9曲 ドミネ・イエス【主イエス】 (ト短調 アンダンテ・コン・モート 4分の4拍子 合唱・四重唱)
- 第10曲 オスティアス【賛美の生け贄】 (変ホ長調 アンダンテ 4分の3拍子 合唱)
- 第11曲 サンクトゥス【聖なるかな】 (ニ長調 アダージョ 4分の4拍子 合唱) 全曲で唯一、シャープ系の調性の曲。
- "Hosanna" 以降はフーガとなる。
- 第12曲 ベネディクトゥス【祝福された者】(変ロ長調 アンダンテ 4分の4拍子 四重唱・合唱)
- 前曲と同一のフーガで締めくくられる。
- 第13曲 アニュス・デイ【神の小羊】 (ニ短調 ラルゲット 4分の3拍子 合唱) 次の曲に休みなく続く。
- 第14曲 ルックス・エテルナ【永遠の光】 (ニ短調 アダージョ 4分の4拍子 ソプラノ独唱・合唱)
合唱は全て混声四部合唱で、四重唱はソプラノからバスまでの独唱者による。