モーツァルト:アダージョとフーガ Adagio and Fugue ハ短調 K. 546

指揮: イェルク・ヴィトマン Jörg Widmann
ケルンWDR交響楽団 WDR Sinfonieorchester Köln
Konzert am 10.01.2020 im WDR Funkhaus aufgefuhrt

アダージョとフーガ ハ短調 K.546は、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが作曲した弦楽合奏曲である。
モーツァルトは1788年6月26日にウィーンで、「2つのヴァイオリン、ヴィオラ、コントラバスのための短いアダージョで、以前に2台のピアノのために書いたフーガのためのもの」として自分の作品目録に記入している。そのフーガとは、1783年12月に書かれた2台のピアノのためのフーガ、ハ短調K.426である。

楽曲構成 作品は2楽章からなる。1. アダージョ 2. フーガ(アレグロ)
52小節のアダージョは、非常に不吉で予感させる音色である。音楽学者のロバート・D・レヴィンはこう述べている。「角張った爆発音と得体の知れない静けさが交互に現れ、暴力と神秘主義の暗示が、続くフーガの幾何学的な動きを安らかなものにしている」。アダージョの部分は3/4拍子で表記され、フーガはアレグロ・アッラ・ブレーベとして書かれている。

作曲の経緯
この作品が作曲された経緯は、依頼されたものではないため、謎に包まれている。この年、モーツァルトは交響曲第41番K.551のフィナーレのためにハ長調の5部構成のフーガを作曲しており、この頃のモーツァルトの頭の中にはフーガのアイデアがあったのかもしれない。
K.546のフーガの自筆譜は、大英図書館にある(Add MS 28966)。アダージョの自筆譜は失われている。現代では弦楽四重奏で演奏されることが多いが、解釈上はオーケストラ版を使用している録音もいくつか見受けられる。

Adagio and Fugue in C minor (Mozart)

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