ワーグナー: オペラ 「リエンツィ」序曲 "Rienzi" Ouverture

指揮:ニコラ・パスケ - Nicolas Pasquet
The Orchestra of the University of Music FRANZ LISZT Weimar

『リエンツィ』(Rienzi)WWV.49はリヒャルト・ワーグナーが1840年に作曲した全5幕から構成されるオペラ。『リエンチ』とも表記される。台本は作曲者本人の手による。
リエンツィは、14世紀のローマに実在した政治家コーラ・ディ・リエンツォ(またはリエンツィ,1313-1354)のことである。ワーグナーは台本を作成する際に、ブルワー=リットンの原作(及び史実)を改変し、リエンツィが民衆の支持を得て政権を手にしたものの、やがて当の民衆から反逆され、彼らによって殺される物語とした。
日本初演は1998年になってから藤沢市民オペラが行っている。

正式なタイトルは『リエンツィ、最後の護民官』 (Rienzi, der letzte der Tribunen)。ワーグナーは「大悲劇オペラ」(grose tragische Oper)と呼んでおり、初期の大作として知られている。ワーグナーの作品目録(WWV)では49番目である。
作曲当時のワーグナーはパリで金銭的に不遇な生活を送っていたが、この作品の初演が成功したことで、本格的にオペラ作曲家としての道を歩むことになる。なお、初演されたのは1842年10月20日、ドレスデンのゼンパー・オーパーにて行われている。これによって作曲者はドレスデンのオペラ総監督に就任した。
オペラがあまりに長大であるため上演されることは滅多になく、またバイロイト音楽祭の演目にも入っていないこともあって、『さまよえるオランダ人』以降と比べて、知名度や上演頻度は下回っている。ただし序曲は演奏会などでよく演奏される。アリアの聴きどころは第5幕の「リエンツィの祈り」が有名である。

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