ヴェルディ:レクイエム Requiem より 「怒りの日」 "Dies Irae" "The day of Wrath(怒り), that day"

指揮: グスターボ・ドゥダメル Gustavo Dudamel
ケープタウン・フィルハーモニー管弦楽団 Cape Town Philharmonic Orchestra
New Apostolic Church Choir, Cape Town Operav Chorus

ジュゼッペ・ヴェルディの作曲したレクイエム(原題:Messa da Requiem per l'anniversario della morte di Manzoni 「マンゾーニの命日を記念するためのレクイエム」)は、カトリックのミサ曲のひとつである。イタリアの文豪アレッサンドロ・マンゾーニを追悼する目的で作曲され、マンゾーニの一周忌にあたる1874年5月22日、ミラノ、サン・マルコ教会で初演された。しばしば、モーツァルト、フォーレの作品とともに「三大レクイエム」の一つに数えられると共に、好悪両面において「最も華麗なレクイエム」と評される。

怒りの日(ディエス・イレ、Dies irae)とは終末思想の一つで、キリスト教終末論において世界の終末、キリストが過去を含めた全ての人間を地上に復活させ、その生前の行いを審判し、神の主催する天国に住まわせ永遠の命を授ける者と地獄で永劫の責め苦を加えられる者に選別するとの教義、思想。または、それが行われる日。その様子については新約最後の書、幻視者ヨハネによる『ヨハネの黙示録』(アポカリプス)に詳述されている。また、マタイによる福音書25章、第二テサロニケ1章、旧約のイザヤ63章にも記されている。ただし、ミサで用いられるラテン語の詞はセラノのトーマス(Thomas of Celano)の作詞と考えられ、聖書から直接とられた聖句ではない。

歌詞原文
Dies ira, dies illa
solvet saclum in favilla:
teste David cum Sibylla
Quantus tremor est futurus,
quando judex est venturus,
cuncta stricte discussurus
日本語訳
怒りの日、その日は
ダビデとシビラの預言のとおり
世界が灰燼に帰す日です。
審判者があらわれて
すべてが厳しく裁かれるとき
その恐ろしさはどれほどでしょうか。

グレゴリオ聖歌の「怒りの日」の旋律は、修道士セラノのトーマス(1250年没)によって選定され、レクイエムの怒りの日で歌われていた。
しかし、ベルリオーズの「幻想交響曲」の第5楽章、リストの「死の舞踏」(Totentanz)に引用されてから「死」をあらわすものとしてクラシック音楽の作曲家によってしばしば引用されるようになった。

アントワーヌ・ブリュメルの「死者のためのミサ曲」の第3楽章,ジョアン・セレロルスの「死者のためのミサ曲」,チャイコフスキーの組曲第3番第4楽章、「6つの歌」作品16の第6曲「新しいギリシアの歌」,「マンフレッド交響曲」第4楽章、サン=サーンスの「死の舞踏」、マーラーの交響曲 第2番 "復活"、ラフマニノフの「交響曲第2番」「パガニーニの主題による狂詩曲」「交響的舞曲」「鐘」「徹夜」、イザイの「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第2番」、ハチャトゥリアンの交響曲第2番「鐘」第3楽章、アーネスト・シェリングの「戦勝記念舞踏会(A Victory Ball)」、ショスタコーヴィチの劇付随音楽『ハムレット』から「レクイエム」、ダッラピッコラの「囚われの歌」、ドアティの「メトロポリス・シンフォニー」第5楽章、ソラブジの「怒りの日によるセクェンツァ・シクリカ」などが、「怒りの日」の旋律を用いた音楽の例として挙げられる。

Wikipedia

inserted by FC2 system