チャイコフスキー:ピアノ曲集 四季 より 10月 秋の歌

ピアノ演奏: レフ・オボーリン Lev Oborin

ピョートル・イリイチ・チャイコフスキーのピアノ曲集『四季』作品37bは、ロシアの一年の風物を各月ごとに12のピアノ曲で描写した作品集である。雑誌「ヌーヴェリスト」(ゴシップ好きまたは短編小説家の意味)の企画依頼で1875年から翌年にかけて作曲され、1885年に曲集として出版された。全体的に演奏は平易で、なおかつ作者特有のロマン的詩情も豊富なことから、愛好者も多い。なお、各曲ともロシアの詩人が各月の風物を題材にした作品を参考にしているというが、曲想との結びつきの強さは曲によってまちまちである。

以下の12曲から構成される。
1月 炉端にて
2月 謝肉祭
3月 ひばりの歌
4月 松雪草(雪割草)
5月 白夜(五月の夜)
6月 舟歌 ト短調。4分の4拍子。物悲しい旋律が繰り返される。
7月 刈り入れの歌(草刈り人の歌)
8月 収穫の歌(取り入れ)
9月 狩りの歌(狩)
10月 秋の歌 ニ短調。非常に演奏記号が特徴的で、ものさびしい季節の情感をシンコペーションを使って歌い上げている。
11月 トロイカ ホ長調。この曲集で最もよく知られている曲である。
12月 クリスマス(降誕節) 終曲。4分の3拍子のワルツ。変イ長調。半音階を使って巧みに転調している。

 

四季 (チャイコフスキー)
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