チャイコフスキー:ピアノ三重奏曲 イ短調 作品50 「偉大な芸術家の思い出に」
 第1楽章 悲歌的小品(伊語:Pezzo Elegiaco)

ピアノ:Patricia Arauzo Rodriguez  ヴァイオリン:Linnea Hurttia  チェロ:Liina Leijala

悲歌的小品 主題と変奏 最終変奏とコーダ

 

チャイコフスキーの「ピアノ三重奏曲イ短調作品50」は、1881年から1882年にかけて作曲された。 旧友ニコライ・ルビンシテインへの追悼音楽であるため、全般的に、悲痛で荘重な調子が支配的である。 作品に付された献辞にちなんで、『偉大な芸術家の思い出に』という副題ないしは通称で知られている。
本作品、とりわけ第2楽章は、ピアノに高度な演奏技巧が要求され、ピアノを用いるあらゆるチャイコフスキー作品のなかで、おそらく最も演奏が至難である。
50分近い演奏時間にもかかわらず、息を飲むような抒情美や、壮大かつ決然たる終曲によって、今なお人気が高い。

ほの暗く情熱的な第1楽章「悲歌的小品」は、伝統的なソナタ形式によって構成されている。チェロ独奏のロマンティックで美しい旋律に始まるが、これは最終的に、葬送行進曲となって戻ってくる。

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