チャイコフスキー:メランコリック(ゆううつな)・セレナーデ Serenade Melancolique 作品26

ヴァイオリン:髙木凜々子 Ririko Takagi
ピアノ:五十嵐薫子 Kaoruko Igarashi
2023年3月26日(日)浜離宮朝日ホール

チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲はたいへん有名ですが、ヴァイオリンのために作曲した曲は協奏曲を含め4曲しかございません。この曲はその4曲の中のひとつです。この曲はヴァイオリンと管弦楽のための曲として作曲されました。
静かな序奏のあと哀愁を帯びた物悲しい旋律で始まります。途中で少し明るい調子になりますがすぐにまた悲しい旋律に戻ります。この曲はヴァイオリンの「歌う」という特徴が最大限発揮されます。窓の下で恋人に愛を歌う「愛の歌」であるセレナードという名にふさわしい曲です。この曲は人間の声ではなくヴァイオリンが「愛の歌」を歌います。

憂鬱なセレナード(仏:Serenade melancolique)作品26はピョートル・チャイコフスキーが1875年に作曲したヴァイオリンと管弦楽のための作品。
変ロ短調。木管楽器による静かな序奏の後、独奏ヴァイオリンが哀調を帯びたメロディを奏する。しばらく続いた後、やや速度を速めて動きのあるメロディが登場する。しかし長く続かず、元の速度に戻り、伴奏の形をより複雑にして冒頭のメロディが独奏ヴァイオリンに再度登場する。最後は消え入るように静かに終わる。

ゆううつなセレナーデ

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