ラフマニノフ:チェロ・ソナタ ト短調 作品19

チェロ: ゴーティエ・カピュソン Gautier Capucon
ピアノ:ニコライ・ルガンスキー Nikolai Lvovich Lugansky
September 2020, Moscow Philharmonic Society

楽曲は以下の4楽章から成る。
[0:00] I. Lento - Allegro moderato 1:17
[12:55] II. Allegro scherzando
[19:30] III. Andante
[25:48] IV. Allegro mosso - Vivace 35:23

セルゲイ・ラフマニノフの《チェロ・ソナタ ト短調》作品19は、1901年に作曲されたチェロとピアノのためのソナタ。ピアノに大役が課せられている。

ラフマニノフは1900年までの3年間を、あまり生産的でなく過ごした。このような状況に至ったのは、《第1交響曲》が初演の後で酷評されてからだった。それからのラフマニノフは鬱病に苛まれ、ニコライ・ダーリ博士の催眠療法を受けている。1900年にラフマニノフは《ピアノ協奏曲 第2番》に取り組んだ後、速やかに《チェロ・ソナタ》に着手したのであった。

本作は、作曲者の友人アナトーリー・ブランドゥコーフに献呈され、1901年11月24日にブランドゥコーフと作曲者自身のピアノによってモスクワで初演されている。ブランドゥコーフは《悲しみの三重奏曲 第1番》(1892年完成)の初演者でもあった。
ロマンティックな雰囲気は、とりわけアンダンテ楽章において顕著である。一方、第2楽章はずっと荒々しく、旋律的な部分と好対照をなしている。

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