ブラームス:交響曲 第4番 ホ短調 作品98 第2楽章

指揮:小澤 征爾 Seiji Ozawa
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 Vienna Philharmonic Orchestra

第1楽章 第1-2楽章 第2楽章 第3楽章 第4楽章

 

第2楽章 アンダンテ・モデラート ホ長調。6/8拍子。展開部を欠いたソナタ形式。
ホルン、そして木管が鐘の音を模したような動機を吹く。これは、ホ音を中心とするフリギア旋法(en)である。弦がピチカートを刻む上に、この動機に基づく第1主題が木管で奏される。これも聴き手に古びた印象を与える。ヴァイオリンが第1主題を変奏すると、三連音の動機でいったん盛り上がり、静まったところでチェロがロ長調の第2主題を歌う。単純明快な旋律だが、弦の各パートが対位法的に絡み、非常に美しい。再現部はより劇的に変化し、第2主題の再現は、8声部(第1・第2ヴァイオリンとヴィオラがディヴィジする)に分かれた弦楽合奏による重厚なものとなる。最後にフリギア旋法によるホルン主題が還ってきて締めくくられる。

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