ブラームス:交響曲 第2番 ニ長調 作品73

指揮:オーティス・クレーバー Otis Klöber
ネーデルラント室内管弦楽団 Niederlandische KammerPhilharmonie

第1楽章-1 第1楽章-2 第2楽章 第3楽章 第4楽章

 

第1楽章 アレグロ・ノン・トロッポ ニ長調、3/4拍子。ソナタ形式。
冒頭に低弦が奏するD-C♯-D(ニ-嬰ハ-ニ)の音型が全曲を統一する基本動機となっている。ホルンが牧歌的な第1主題を出し、木管がそれに応える。ヴァイオリンが基本動機に基づく明るい旋律を歌う経過句ののち、チェロが落ち着いた感じのやや愁いを帯びた第2主題を奏する。ここではヴィオラがチェロより低い音程で旋律に参加しているのがブラームスらしい。
展開部では、主として第1主題を扱い、経過句や基本動機も加わる。第1主題に基づくトロンボーンの威嚇的な響きが次第に高まってクライマックスを築く。緊張が緩んだところで再現部となる。コーダでは、独奏ホルンや弦楽の幻想的な響きが聴かれ、木管が基本動機に基づくあどけない表情の旋律を示し、次第に弱くなって結ばれる。「沈みゆく太陽が崇高でしかも真剣な光を投げかける楽しい風景」(クレッチマー)と表現されることもある。

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