ブラームス:交響曲 第1番 作品68 第3楽章

指揮:ギュンター・ヴァント Günter Wand
北ドイツ放送交響楽団 North German Radio Symphony Orchestra

第1楽章 第2楽章 第3楽章 第4楽章-1 第4楽章-2

第3楽章 Un poco allegretto e grazioso 変イ長調、複合三部形式、2/4拍子
間奏曲ふうの短い楽章。古典的な交響曲の形式にのっとれば、ここにはメヌエットかスケルツォが置かれるべきだが、ブラームスは4つの交響曲のすべてにおいて典型的な三拍子舞曲の第3楽章を置かなかった(第4番においてようやく本格的なスケルツォが登場するが、やはり二拍子である)。とはいえ「グラツィオーソ(優雅に)」という楽想指示には、メヌエット的な性格の楽章であるという作曲者の意図が現れている。中間部でベートーヴェンの「歓喜の歌」に暗示らしきものが出てきて更に断片として明確になる。フィナーレ楽章の主題の予告である。

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