指揮:オトマール・スウィトナー Otmar Suitner
演奏:ベルリン国立歌劇場管弦楽団
|第1楽章-1|第1楽章-2|第2楽章|第3楽章|第4楽章-1|第4楽章-2|
管弦楽全体が休止し、弦楽合奏が第1主題を演奏し始める。この主題は歌曲風であり、16小節からなる二部形式の明確な楽節構造をとっている。この交響曲のそれまでの部分は、構造をあえて不明瞭にしている部分が多いが、それとは好対照をなす明晰さである。さらに、ハ長調という誠実さを象徴するかのような調が選ばれており、借用和音などを効果的に使いながら、感動的に歌い上げている。この部分はしばしばベートーヴェンの第九における歓喜の歌との類似性も指摘される。第2主題は例のアルペン・ホルンの動機「EDCG」のCをFisにおきかえたもので、これも弦楽合奏に演奏される。コーダは、「CHC」を中心に、4音下降組み合わされて進み、序奏のトロンボーンとファゴットのコラールがファンファーレとして全オーケストラに奏でられると、今度は 「GAG」 が中心となり、最後に第1楽章第1主題末尾の 「AAsFisG」が回帰し、再び「CHC」がでてきてハ長調の主和音が4回打ちつけられ、華やかに曲を閉じる。