シューマン:ピアノ曲集「フモレスケ」"Humoreske" 変ロ長調 作品20

ピアノ演奏:ニコライ・ルガンスキー Nikolai Lugansky

[0:00] Einfach - Sehr rasch und leicht 2:01 - Noch rascher 2:56 - Erstes Tempo 4:20 - Wie im Anfang 5:09
[5:50] Hastig - Nach und nach immer lebhafter und starker 7:37 - Adagio 8:27 - Wie vorher 9:00
[10:08] Einfach und zart - Intermezzo 11:54 (- Erstes Tempo) 13:08
[14:44] Innig - Schneller 15:23 (- Erstes Tempo) 15:39
[17:16] Sehr lebhaft - Immer lebhafter 18:30 - Mit einigem Pomp 19:02
[20:50] Zum Beschluss - Allegro 26:02

『フモレスケ』(Humoreske)変ロ長調 作品20 は、ロベルト・シューマンが1839年に作曲したピアノ独奏曲。
この曲の作曲時、シューマンはウィーンに滞在中であった。翌年結婚を果たすクララはパリに滞在中であり、1839年3月11日に彼女に宛ててこう書き送っている。
「1週間以上もあなたに手紙を書いていませんでしたね。でも私はあなたの夢を見て、これまで経験したことのないほどの愛をもってあなたのことを想っています。ピアノの前に座っては、いっぺんに作曲しつつは文章を書き、笑いながら泣く毎日です。あなたにはこれらが全部、私の作品20のグランド・フモレスケの中に美しく書き表されているのがわかることでしょう。曲はもう楽譜屋の手の中にあります。」

曲は様々な気分が入れ代わり立ち代わり現れ、表情を変えつつ移ろうように書かれている。主題の数も多く、形式面ではつかみどころがない印象を与えることに批判がなされる場合もある。シューマン自身、自らの楽曲のこうした性質について次のように述べている。
「私はこの世で起きるあらゆることから影響を受けて(中略)その気持ちを表現したいと思っていたところ、音楽の中で表すという方法を見つけたのです。そのため私の楽曲は時に理解しがたいですが、それは音楽が色々な興味と結び付けられているからなのです(略)。」

シューマンはジャン・パウル風の気分が曲の着想に繋がったとしているとしているが、楽曲にはパウルの作品との直接的な題材の関連はない。「フモレスケ」はドイツ語でユーモアを意味する Humor から派生した言葉であるが、曲はユーモラスな調子をみせるわけではない。シューマンによると「ドイツ人の思想に深く根差し、最も特徴的な "Gemutliche" と "Humor"」であるという。
曲は作曲家のユリー・フォン・ヴェーベナウ(ドイツ語版)に献呈された。

楽曲構成
この楽曲は7つの部分から成っており、切れ目なく演奏される。ただし、最後の "Zum Beschluss" を除いてシューマン自身がそう解説したわけではない。 名目上、曲は変ロ長調とされてはいるものの、大部分はその平行調にあたるト短調で書かれている。曲の構成や情感は各部分で大きく異なっている。

演奏時間は演奏者によって大きく異なり、約24~32分。

シューマン:子供の情景

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