シューマン:幻想小曲集 "Fantasiestücke" 作品12 第1曲-第2曲

ピアノ: クリスティアン・ツァハリアス Christian Zacharias

幻想小曲集(Fantasiestucke)作品12は、ロベルト・シューマンが1837年に作曲した、8曲からなるピアノ曲集。タイトルの通り、一つ一つの曲は幻想的な情緒に満ちており、それぞれに文学的な標題が付けられている。

第1曲 夕べに Des Abends 変ニ長調 Sehr innig zu spielen (非常に心を込めて弾く; Con molto sentimento) 3連符の伴奏の上に、もう1つ大きな単位の、アクセントの違う3連符の旋律が歌われる。つまり2拍子でありながら伴奏は2拍子、旋律は3拍子を感じさせ、それが複雑に絡み合うことで、独特の幻想味を醸し出している。

第2曲 飛翔 Aufschwung ロンド形式 ヘ短調 Sehr rasch(極めて速く; Molto vivo) 曲集の中では、最も有名なものである。力強い冒頭が印象的。内声部に情熱的な旋律が歌われる主部と、Bでは変ニ長調に転じ、軽やかに高音部で歌われる。Cでは変ロ長調になり、幾分落ち着いたものとなる。手が小さいと演奏困難で、味を出すには相当な技術が必要。

シューマン:幻想小曲集 作品12

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