シューマン:ピアノ五重奏曲 変ホ長調 作品44

ピアノ: マルタ・アルゲリッチ Martha Argerich
ヴァイオリン1 : ガイ・ブラウンシュタイン Guy Braunstein
ヴァイオリン2 : 樫本 大進 Daishin Kashimoto
ヴィオラ : アミハイ・グロス Amihai Grosz
チェロ : ミッシャ・マイスキー Mischa Maisky
May.30,2011 Berliner Philharmonie Chamber-Music Hall ベルリン・フィルハーモニー室内楽ホール

この作品は典型的な4楽章の組み合わせで書かれている。
1.Allegro brillante 変ホ長調、2/2拍子、ソナタ形式。
 力強く輝かしい第1主題と柔らかく優雅な第2主題からなり、2つの主題がいわめて巧妙に扱われていく。
2.In modo d'una marcia. Un poco largamente ハ短調、2/2拍子。
 葬送行進曲風の楽章である。
3.Scherzo: Molto vivace 変ホ長調、6/8拍子。
 2つのトリオをもつ形で書いており、第1トリオの旋律は第1楽章の第2主題との関連がある。
4.Allegro ma non troppo 変ホ長調、2/2拍子。
 自由なソナタ形式。結尾において、終楽章の主題と第1楽章の主題が見事な2重フーガで組み合わされている。

ピアノ五重奏曲 変ホ長調 作品44は、ロベルト・シューマンの代表的な室内楽作品である。多くのピアノ五重奏曲と同じように、ピアノと弦楽四重奏(2本のヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ)のために書かれている。
この作品は、『室内楽の年』として知られる1842年の9月から10月にかけてのわずか数週間のうちに作曲された。妻のクララ・シューマンに献呈している。ごく初期のピアノ四重奏曲を例外として、シューマンはそれまで室内楽作品を一曲も完成させていなかったが、突如としてこのジャンルに集中し、同年中に3曲の弦楽四重奏曲とピアノ四重奏曲を作曲している。

ピアノ五重奏曲 (シューマン)

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