シューマン:ピアノ4重奏曲 第1番 作品47

樫本 大進 Daishin Kashimoto, Violin / Gilad Karni, Viola / Sol Gabetta, Cello / Nelson Goerner, Piano
recorded at Solsberg Festival 2018

Sostenuto assai - Allegro ma non troppo (00:12)
Scherzo: Molto vivace - Trio I - Trio II (08:51)
Andante cantabile (12:23)
Finale: Vivace (19:19)

ピアノ四重奏曲 変ホ長調 作品47は、ロベルト・シューマンが1842年に作曲したピアノ四重奏曲である。シューマンは1829年にもハ短調のピアノ四重奏曲を作曲している。

ピアノ五重奏曲 作品44の完成に引き続いて作曲されたピアノ四重奏曲である。この時期はシューマンの「室内楽の年」と呼ばれ、この作品以外にも『幻想小曲集』作品88や3曲の弦楽四重奏曲 作品41などが生み出されている。
作曲は1842年10月24日から11月26日にかけて行われた。スケッチは10月24日から30日に行われ、11月7日から26日間で全曲を完成させたという。翌1843年6月に改訂を施した後、8月にライプツィヒの出版社フリードリヒ・ウィストリング社から出版された。
初演は1843年4月5日に作曲者の自宅で非公開に行われた。公開初演は1844年12月8日にライプツィヒで、クララ・シューマン(ピアノ)、フェルディナント・ダヴィッド(ヴァイオリン)、ニルス・ゲーゼ(ヴィオラ)、カール・ヴィットマン(チェロ)の演奏で行われた。

構成:全4楽章で構成され、演奏時間は28分。

第1楽章
ソステヌート・アッサイ-アレグロ・マ・ノン・トロッポ-ソステヌート-アレグロ
変ホ長調、ソナタ形式。12小節からなる序奏は、全楽章の動機が提示されるが、この動機はベートーヴェンの後期の弦楽四重奏曲に類似している。
第2楽章
スケルツォ、モルト・ヴィヴァーチェ
変ロ長調。交響曲第2番の第2楽章のようなスタッカートによる走句の楽章。
第3楽章
アンダンテ・カンタービレ
変ロ長調。三部形式または変奏曲形式ともとれる楽章。この楽章の後半では、チェロがC弦を全音低いB♭音に調弦する。
第4楽章
フィナーレ、ヴィヴァーチェ
変ホ長調。大規模なソナタ形式。覇気に溢れたフィナーレ楽章。ユニゾンで始まり、ヴィオラ、ピアノ、第1ヴァイオリンによるフガートで奏される。
コーダは再びフガートが用いられ、華麗にまとめられて曲を終える。中に3曲の弦楽四重奏曲とピアノ四重奏曲を作曲している。

ピアノ五重奏曲 (シューマン)

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