シューマン:チェロ協奏曲 作品129

指揮:レナード・バーンスタイン Leonard Bernstein
ニューヨーク・フィルハーモニック New York Philharmonic Orchestra
チェロ:ジャクリーヌ・デュ・プレ Jacqueline du Pre
In this 1967 live performance at Avery Fisher Hall in New York

ロベルト・シューマンのチェロ協奏曲イ短調作品129は、1850年の作品である。
チェロ協奏曲自体少数である中、全楽章切れ目なく綴られるなど構成的にも異彩を放っており、ロマン派協奏曲の中では取り上げられることも多い。 なおシューマンは協奏曲のジャンルでは本作の他にピアノ協奏曲、遺作であるヴァイオリン協奏曲の2曲を遺したのみである。

1854年に楽譜が出版されたものの、作曲家の生前には演奏されなかったようである。シューマン死後の1860年4月23日にルートヴィヒ・エーベルト(チェロ)らによってオルデンブルクにて初演が行われている。その年の6月9日のシューマン生誕50年祭では ピアノ伴奏で演奏された。なお、日本初演は1928年10月14日、近衛秀麿指揮、K・シャピロ独奏、新交響楽団によって行われた。

第1楽章:Nicht zu schnell
「速すぎないように」、イ短調、ソナタ形式。器楽合奏の短い序奏(E-A-C)の後、チェロが主題(E-A-H-C-A-E-C)を歌う。楽章の題の通り「速すぎないように」演じられる。 タイを多く使い、リズムに凝っていながら流麗に展開している。またイ短調ながら嬰ニ音を多く使うなどマジャール音階の影響も盛り込まれている。
第2楽章:Langsam「遅く」、ヘ長調。穏やかな中間楽章。
第3楽章:Sehr lebhaft「とても生き生きと」、イ短調、ソナタ形式。
器楽合奏との掛け合いで主題が構成される。最後は同名長調のイ長調で締めくくられる。文字通り「大いに元気がよい」。伴奏付のカデンツァが用意されている。

全体的にチェロには高音域が多く、しばしば重音が現れるなど技巧上難曲といえる。

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