シューマン: アダージョとアレグロ "Adagio und Allegro" 変イ長調 作品70

チェロ: ミッシャ・マイスキー Mischa Maisky
ピアノ: マルタ・アルゲリッチ Martha Argerich

アダージョとアレグロ(独: Adagio und Allegro)変イ長調作品番号70は、ロベルト・シューマンが1849年に作曲した室内楽曲である。元々、独奏ホルンとピアノの編成の曲であるが、ホルンの代わりにヴァイオリンやチェロの版も残されている。
シューマンは1841年以降、様々なジャンルの作品を書いた。管楽器の独奏曲にも、オーボエ・クラリネットのための作品が残っている。この曲は、ホルンのために作曲された。
当初「ロマンスとアレグロ」という題名がつけられていたが、その後現在の曲名に変更された。

作曲者自身によって、チェロ独奏曲・ヴァイオリン独奏曲としての楽譜も残された(ホルン版とは、譜面の一部が微妙に異なっている)。現在では作曲者以外の編曲によってさまざまな楽器のための独奏曲として重宝されている。また伴奏はピアノだがエルネスト・アンセルメの編曲によって管弦楽編曲版も作られている。

題名の通りアダージョ部分とアレグロ部分とからなる。ただしアレグロ部分は三部形式からなり、中間のテンポが緩む部分でアダージョの旋律が回想される。
ホルンは、まとまった休符の小節がほとんどなく、曲の最初から最後まで終始吹き続けている。また伴奏のピアノも音楽的に非常に重要であり、似たような音型を模倣・対立させあったり、音楽的主導権を奪い合ったりしながら曲が進む(ホルンがロングトーンで吹き延ばしているときに、全く別の動機をピアノが奏でるシーンが、特にアダージョ部分で顕著である)。 。

アダージョとアレグロ(シューマン)

inserted by FC2 system