シューベルト:歌曲集「冬の旅」"Die Winterreise" 作品89 D.911

バリトン:ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ Dietrich Fischer-Dieskau
ピアノ:マレイ・ペライア Murray Perahia
Recorded At the Siemens-Villa, Berlin [ 1990. 06. 15. - 06. 18. ]

  

ディースカウが歌った「冬の旅」の録音盤は過去7回ありここでの演奏は7回目のものです。
1.1955年 ピアノ:ジェラルド・ムーア EMI
2.1962年 ピアノ:ジェラルド・ムーア EMI
3.1965年 ピアノ:イェルク・デムス Deutsche Grammophon
4.1971年 ピアノ:ジェラルド・ムーア Deutsche Grammophon
5.1979年 ピアノ:バレンボイム Deutsche Grammophon
6.1985年 ピアノ:ブレンデル Philips
7.1990年 ピアノ:ペライア Sony (ディースカウ 65歳)

1. おやすみ Gute Nacht
冬の夜、失恋した若者は、恋人の住んでいる町から去っていく。若者は恋人とすごした春の回想にふけるが、今は冷たい雪に覆われた冬。若者は自分がただのよそ者であると感じ、あてもない旅に出ようとする。恋人の家の扉に「おやすみ」と書き残し、旅に出る。
「冬の旅」全曲の序曲ともいうべき曲で、この曲全体に貫かれている歩行のリズムがきわめて印象的である。この曲についての解釈で、非常に見解が分かれる点が一つあり、この若者が出ていくのは、恋人の住んでいる家から、なのか、恋人が住んでいる家の前を通った時に、「おやすみ」と記したのか、という点である。しかし、評論家の梅津時比古が指摘しているように、通りかかった時では、長調に転調してからの「君の眠りを妨げないように/そっと、そっと扉を閉めよう」の意味がわからなくなり、恋人の住む家から出ていく、と解するのが妥当ではないかと思われる。

シューベルト:歌曲「冬の旅」

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