シューベルト:歌曲集「冬の旅」"Die Winterreise" 作品89 D.911

バリトン:ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ Dietrich Fischer-Dieskau 1979
ピアノ:アルフレッド・ブレンデル Alfred Brendel

 
歌 詞 対 訳
1. おやすみ Gute Nacht
2. 風見の旗 Die Wetterfahne
3. 凍った涙 Gefrorne Tranen
4. 氷結 Erstarrung
5. 菩提樹 Der Lindenbaum
6. 溢れる涙 Wasserflut
7. 川の上で Auf dem Flusse
8. 回想 Ruckblick
9. 鬼火 Irrlicht
10. 休息 Rast
11. 春の夢 Fruhlingstraum
12. 孤独 Einsamkeit
13. 郵便馬車 Die Post
14. 霜おく頭 Der greise Kopf
15. 烏 Die Krahe
16. 最後の希望 Letzte Hoffnung
17. 村にて Im Dorfe
18. 嵐の朝 Der sturmische Morgen
19. まぼろし Tauschung
20. 道しるべ Der Wegweiser
21. 宿屋 Das Wirtshaus
22. 勇気 Mut
23. 三つの太陽 Die Nebensonnen
24. 辻音楽師 Der Leiermann

歌曲集「冬の旅」は1823年に作曲された『美しき水車小屋の娘』と同じく、ドイツの詩人ヴィルヘルム・ミュラーの詩集による。2部に分かれた24の歌曲からなる。『水車小屋』が徒弟の若者の旅立ちから粉屋の娘との出会い、恋と失恋、そして自死を描いたのに対し、『冬の旅』では若者は最初から失恋した状態にあり、詳しい状況は語られないが街を捨ててさすらいの旅を続けていく。全曲を通して「疎外感」、「絶望と悲しみ」、「決して得られないもの、もう失われてしまったものへの憧れ」に満ちており、唯一の慰めである「死」を求めながらも旅を続ける若者の姿は現代を生きる人々にとっても強く訴えかけるものがあるとされ、一般に彼の3大歌曲集とされる当作品及び『美しき水車小屋の娘』、『白鳥の歌』の中でも、ひときわ人気が高い。

シューベルト:歌曲「冬の旅」

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