シューベルト:歌曲集「冬の旅」"Winterreise" D 911 から 第5曲 菩提樹 Der Lindenbaum

バリトン:コンスタンティン・クリンメル Konstantin Krimmel
ピアノ: Marcelo Amaral
26.01.21 St. Martha Nurnberg

5. 菩提樹 Der Lindenbaum
菩提樹の前を通り過ぎる。かつて若者はこの木陰でいつも甘い思い出にふけっていた。枝の不気味なざわつきが、若者を誘う。場所を離れ何時間経ってもまだざわつきが耳から離れない。 本歌曲集のなかでは特に有名な歌曲である。ホ長調の甘い旋律は自治体の放送にも使われる。H-H-Gis-Gis-Gis-Gis-Eの下降音型は「Am Brunnen vor dem Tore,Da steht ein Lindenbaum」の歌詞をよく捉えている。 三連符の伴奏が、菩提樹のざわめきをきわめて巧みに表現している。イギリスのシューベルト研究家、リチャード・キャペルは、「ほとんど歌えないほど美しい」と述べている。

inserted by FC2 system