シューベルト:楽興の時 Moments Musicaux 作品94 D 780 第4番, 第5番 & 第6番

ピアノ演奏: アルフレッド・ブレンデル Alfred Brendel

『楽興の時』(Moments Musicaux )D780は、フランツ・ペーター・シューベルトが作曲した6曲構成のピアノ曲集。1823年から1828年にかけて作曲された。日本では多くのCMで採用され、広く知られている。

第4番 嬰ハ短調 モデラート、4分の2拍子。
右手の無窮動風の旋律を左手の単調な伴奏が支える構図である。しかしスタッカート奏法で右側ペダルを使わない個所が多く、演奏には訓練が必要である。中間部は変ニ長調の伸びやかな部分。エンハーモニックな転調が多い。

第5番 ヘ短調 アレグロ・ヴィヴァーチェ、4分の2拍子。
行進曲風の進撃的な主題。途中は転調が激しく扇情的に進行する。

第6番 変イ長調 アレグレット、4分の3拍子。
落ち着いた間奏曲。エンハーモニックな転調が多い。中間部は変ニ長調のユニゾン。速度指定はアレグレットであり、通常は5~6分の演奏時間であるが、内田光子やリヒテルはたいへん遅いテンポで10分以上かけ、瞑想的に演奏している。

シューベルト:楽興の時

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