シューベルト:弦楽四重奏曲 第14番 ニ短調 D.810『死と乙女』"Der Tod und das Madchen"

Arr. string Orchestra by Gustav Mahler
演奏: Praga Camerata プラハ・カメラータ(室内合奏団)

I Allegro 00:00
II Andante con moto 15:37 "Der Tod und das Madchen"
III Scherzo: Allegro molto 26:27
IV Presto 30:23

弦楽四重奏曲第14番ニ短調 D810は、フランツ・シューベルトが作曲した弦楽四重奏曲。作曲者が健康の衰えを自覚した直後の1824年に作曲された。なお、第2楽章が自身の歌曲「死と乙女」を引用していることからこの曲も『死と乙女』と呼ばれている。

この弦楽四重奏曲第14番は以下の4つの楽章からなる。
第1楽章 Allegro 4分の4拍子 ソナタ形式からなり、ブルックナーを予告する3主題制が見受けられる(それぞれニ短調、ヘ長調、イ長調)。第13番、第15番および弦楽五重奏曲の開始楽章とともに、シューベルトの室内楽ではもっとも規模が大きく、なおかつ最も重要な作例の一つである。
第2楽章 Andante con moto 2分の2拍子 ト短調による変奏曲。自作の歌曲『死と乙女』D531のピアノ伴奏部分を主題とし、それに5つの変奏とコーダが続く。
第3楽章 Scherzo: Allegro molto 4分の3拍子 再びニ短調による第3楽章は、スケルツォというより、シューベルトの一連のピアノ曲のレントラーに近い。中間部はニ長調。
第4楽章 Presto 8分の6拍子 切迫したタランテラ風のフィナーレ(第15番も同様である)は、ロンド・ソナタ形式による。コーダで短調から長調の凱歌に転じて、消え去っていき最後は再び短調の和音で締め括られる。

後にグスタフ・マーラーによって弦楽合奏用に編曲された。アメリカ合衆国の作曲家アンディー・シュタインによる管弦楽版もあり、ジョアン・ファレッタ指揮・バッファロー・フィルハーモニー管弦楽団の演奏がNAXOSから発売されている。
自筆譜はニューヨーク・モルガン・ライブラリーに所蔵されている。

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