シューベルト:弦楽四重奏曲 第13番 イ短調 D.804 「ロザムンデ」"Rosamunde"

アマデウス弦楽四重奏団 Amadeus String Quartet
Studio recording, Hanover, 10-14.V.1954

弦楽四重奏曲第13番 イ短調『ロザムンデ』D804は、1824年2月から3月にかけて作曲され、作品29-1として出版された。
シューベルトの弦楽四重奏曲への試みは、未完成に終わった前作第12番(四重奏断章)の作曲開始から数えて4年ぶりである。作曲者の存命中に出版された唯一の弦楽四重奏曲でもある。1824年3月14日に、ベートーヴェン最晩年の弦楽四重奏曲の初演者として歴史に名を残したシュパンツィヒ弦楽四重奏団によって初演された。
初演の際、第3楽章は好評で、聴衆の求めに応じてもう一度繰り返して演奏せねばならなかったと言われる。しかし、シューベルトは初演のできに満足しなかったと伝えられる。楽譜は1824年9月7日ザウアー・ウント・ライデスドルフより出版され、シュパンツィヒに献呈された。

1.Allegro ma non troppo
2.Andante
3.Menuetto Allegretto Trio
4.Allegro moderato

第1楽章のメランコリックな第1主題は、シューベルト最初期の歌曲『糸を紡ぐグレートヒェン』に基づいている。しかしながら、『ロザムンデ』という俗称の由来は、第2楽章の変奏曲の主題が、劇付随音楽『ロザムンデ』からとられていることによる(逆にこの第2楽章の主題を劇付随音楽『ロザムンデ』に再使用したとの説も有力。
第3楽章のメヌエット主題は、歌曲『ギリシャの神々』D677との関連性が指摘されている。

弦楽四重奏曲第13番 (シューベルト)

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