シューベルト:ピアノ三重奏曲 第2番 作品100 D 929 より 第2楽章 Andante con moto

トリオ・ヴァンダラー Trio Wanderer (Voyage d'hiver 2007 - Carte Blanche au Trio Wanderer)

第2楽章: アンダンテ・コン・モート、ハ短調、三部形式(2/4拍子 212小節)
ピアノの歩みの上に、チェロによるロマンティックな主題が重なり、ヴァイオリンも加わって歌い交わす優美な楽章。
この主題は、シューベルトが1827年にウィーンで耳にした「太陽は沈み」というスウェーデンの民謡に基づいて書かれている。

ピアノ三重奏曲第2番変ホ長調 作品100、D929(Piano Trio No. 2 in E-flat major (Es-dur) , D. 929)は、フランツ・シューベルトが作曲したピアノ三重奏曲。シューベルトらしい歌心に溢れ、また、曲調や調性が途中で大胆に変化する点は、第1番とは異質であり、ドラマチックとさえ言える曲。更に、時折り漂う寂寥感は、晩年のシューベルトならではの深淵を垣間見せる。全4楽章の構成で、演奏時間は約45分。

第2番は1827年11月の作曲とされ、歌曲集「冬の旅」や、後期3大ピアノソナタと言われる第19番、第20番、第21番が生み出された時期でもあるが、シューベルトの健康は勝れなかった。しかし、頭痛とめまいに悩まされながらも、驚くべき余力で創作を進め、晩年の傑作群に加えて行った。
本作品は、シューベルトの生前からすでに有名で 少なくとも2回はウィーン楽友協会のホールで演奏されている。1度目は1827年12月26日、2度目は 翌1828年3月26日。どちらも大変に好評で、シューベルト自身も友人のヒュッテンブレンナー(英語版)やライプツィヒの出版者へ送った手紙の中で、とりわけ聴衆に喝采されたこの曲のことを自慢している。また、後者(1828年3月)の演奏会では、一夜にして320フローリンを稼ぎ、大成功したと言われる。
1828年の秋、ライプツィヒのプロープスト社から、作品100として出版される。 シューベルトの存命中に、オーストリー国外から出版された唯一の曲であった。

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