メンデルスゾーン:オラトリオ「エリヤ」Elias 作品70

指揮: ダニエレ・ガッティ Daniele Gatti
フランス国立管弦楽団 L'Ochestre national de France
フランス放送合唱団 Choeur de Radio France
le 27 juin 2014 au Festival de Saint-Denis.(パリ北側の近郊の町、サン=ドニで開催される音楽祭)

『エリヤ』(独:Elias)作品70は、フェリックス・メンデルスゾーンによって作曲されたオラトリオ。
メンデルスゾーンの代表作であるのみならず、オラトリオ全体の中でも、ヘンデルの「メサイア」、ハイドンの「天地創造」と並んで最も著名な作品の一つである。 標準的な演奏時間は、約2時間(各60分、60分)

メンデルスゾーンの音楽作品の中では、『聖パウロ』(Op.36)と並ぶ2大オラトリオと評され、彼の代表作の一つとされている。また、これら2曲に『キリスト』を合わせて3部作のオラトリオになるはずであったが、『キリスト』は未完に終わっており、現在では断片しか残されていない。

旧約聖書の「列王記(上・下)」に登場する預言者エリヤの生涯を題材に取っている作品で、オーケストラ・ソプラノからバリトン(ボーイソプラノが入る場合もある)までの独唱者・混声合唱によって演奏される。

初演は、公開の場で全曲演奏されたのが1846年8月26日で、イギリスのバーミンガムで行われた。これに先立ち、同月中にロンドンで部分的な試演が数回行われ、8月24日には全曲の試演がバーミンガムで行われている。初演後も多くの部分に加筆修正がなされている。メンデルスゾーンの母国ドイツでの初演は、翌1847年10月にハンブルクで行われた。

構成
第1部(Erster Teil)と第2部(Zweiter Teil)に分かれている。第1部では、イスラエルにバアル信仰が広まったことより神エホバの怒りを招き、エリヤに神の言葉が臨みイスラエルの地から雨が途絶える場面から始まり、エリヤがバアルの預言者たちとの対決に打ち勝つところまでが描かれている(列王記上(列上)第17~18章)。

第2部では、バアルの預言者を滅ぼしたことによりイスラエルの王アハブに命を狙われることとなったエリヤがイスラエルから逃げる場面から、後継者エリシャの目の前で火の馬車により天に上げられるところまでが描かれ(列上第19~22章・列下第1~2章)、終末部では救世主の出現に関する預言が歌われて曲が終わる。

聖書を題材としており、物語の流れ自体もそれに従っているが、必ずしも歌詞の全てが聖書から採られているわけではなく、聖書にはない創作された文言も多く織り込まれている(この点では、ヘンデルのメサイアなどのオラトリオとは異なる。)。例えば、「序章」のバリトン独唱で歌われる歌詞は列上第17章1節(17:1)にあるエリヤの言葉から引用したものであるが、次の第1曲にある民衆による合唱「Hilf, Herr! Willst du uns denn gar vertilgen?(主よ助けてください。あなたは私達を滅すつもりですか。)」は聖書中にないものである。

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