メンデルスゾーン:交響曲 第4番 「イタリア」作品90 第1楽章

指揮:クリストフ・フォン・ドホナーニ Christoph von Dohnanyi (映像:アバド)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 Vienna Philharmonic Orchestra

第1楽章 第2楽章 第3楽章 第4楽章

 

メンデルスゾーンの交響曲は全部で17曲におよぶが、はじめの「弦楽のための交響曲」12曲は弦楽合奏用の習作的なものであり、その後の5曲が番号付き交響曲として数えられる。「第4番」は出版順であり、「イタリア」は5曲のなかでは第1番、第5番「宗教改革」に次いで実質3番目に完成された。「イタリア」の後の作曲順は、第2番「賛歌」、第3番「スコットランド」となる。
イタリア旅行中に書き始められたこの曲は、躍動的なリズム、叙情と熱狂、長調と短調の交錯による明暗の表出が特徴的で、メンデルスゾーンの交響曲のなかでももっとも親しまれている。最終楽章にイタリア舞曲のサルタレロが取り入れられているが、これ以外には具体的にイタリアの音楽を素材としてはおらず、標題音楽的な要素も認められない。演奏時間約24分。

第1楽章 Allegro vivace イ長調 6/8拍子 ソナタ形式。
木管の軽快な刻みによる2小節の序奏に乗ってヴァイオリンの生き生きとした第1主題が提示されて曲は始まる。第1主題の動機が60小節にわたり展開され、さらに50小節あまりの経過句が続いてから、ホ長調の第2主題がファゴットとクラリネットに落ち着いた表情で提示される。第2主題が発展した後、第1主題による小結尾が続く。提示部は反復指定があるが、反復されない演奏も多い。小結尾の最後の短い経過句は省略されて展開部に入る。展開部は提示部の経過句から派生した新しい主題によるフーガで始まり、これに第1主題の動機が対位法的に絡む。これが発展してクライマックスを形成して、一旦静まった後、型どおりの再現部に入る。コーダはヴァイオリンとフルートが新たな旋律を示し、展開部の新しい主題と第1主題の動機が組み合わされていく。スタカッートの三連音の朗らかな走句により曲は終わる。楽章全体を通じて沸き立つような躍動感が印象的である。

メンデルスゾーン:交響曲第4番イ長調『イタリア』

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