リスト: 交響詩「前奏曲」"Les Preludes" ハ長調

指揮: オットー・タウスク Otto Tausk
ガリシア交響楽団 Orquesta Sinfonica de Galicia  2016

『前奏曲』(Les Preludes(レ・プレリュード))ハ長調は、フランツ・リストにより1854年に作曲された交響詩。13曲あるリストの交響詩の代表作である。「人生は死への前奏曲」という考え(アルフォンス・ド・ラマルティーヌの詩による)に基づき、リストの人生観が歌い上げられている。 終盤のファンファーレは非常に有名だが、ナチス時代にテーマ音楽同然の扱いでイベント等で繰り返し演奏されたため、今日でも映画や演劇などでナチスの場面に用いられることがある。

曲は2つの主題を用いた、4部構成(緩 - 急 - 緩 - 急)の形式を持つ一種の変奏曲と見なすことができる。
第1部は低音楽器が死へと向かう人生の始まりを暗示する主題を、そしてホルンが深い主題で愛をうたう第2主題を奏し、変奏する。
第2部は人生の嵐が描かれ、激しい嵐に金管楽器のファンファーレを加えて全曲中のクライマックスを迎える。
第3部は嵐の後の慰めの音楽で、ホルンの穏やかな旋律に、静かで平和な田園生活を描く。
第4部は運命に果敢に挑戦する勇ましい行進曲。高音楽器が急速に音階を上下する中で金管楽器が華やかにファンファーレを奏し、続いて冒頭の主題から変奏された全合奏の行進曲へ発展する。最後は速度を落とし、死の主題を変形した旋律を高らかに奏して華々しく曲を閉じる。

前奏曲 (リスト)

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