ショパン:ピアノソナタ 第2番「葬送」 作品35 第3楽章-第4楽章

ピアノ演奏:ユリアンナ・アヴデーエワ Yulianna Avdeeva

第1楽章-第2楽章 第3楽章-第4楽章

第3楽章 Marche funebre:Lento 変ロ短調 4/4拍子 
葬送行進曲。鐘を鳴らすような主題が次第に近づくように大きくなり、慰めるような変ニ長調のトリオ(後に書かれたチェロソナタ作品65の第3楽章もこれに似ている)の後、最初の主題が現れて次第に去ってゆく。

第4楽章 Finale:Presto 変ロ短調 2/2拍子
両手のユニゾンが最初から終末間際まで続き、調性も明確でない。前述のレティは、第1楽章第1主題の音形が、この楽章では半音階の中に分散されていると解釈する。「葬送行進曲の後を受け、墓場に風が吹く」などと表現されるが、ショパン自身はこれを「行進曲の後で両手がおしゃべりをする」と表現している。こうした特質からか、第3楽章からアタッカで演奏するピアニストが多く、ガヴリーロフのCD(1984年~1985年録音)にいたっては、一つのトラックに第3楽章と共に収められている。 なお、同様の書法で書かれた曲としては、ショパンの友人であったシャルル=ヴァランタン・アルカンがこの曲と同じ1839年頃に作曲した『3つの練習曲』作品76の第3曲が挙げられる(この3曲はそれぞれ左手のみ、右手のみ、そして両手ユニゾンで演奏される)。

ショパン:ピアノソナタ 第2番

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