ピアノ: ヴァレンティーナ・リシッツァ Valentina Lisitsa
フレデリック・ショパンの夜想曲第2番変ホ長調作品9-2は1831年に作曲され、翌1832年に出版された。献呈はベルリオーズの元婚約者でピアノ製作会社プレイエル社長カミーユ・プレイエルの妻マリーに対し行われた。
この曲はショパンのノクターンとしては最もよく知られた曲である。また、第1番と同様、ジョン・フィールドからの影響を強く受けている。しかしながら、甘美な旋律が装飾されて繰り返されるだけなので、それほど内容があるとは言えない、という考え方もある。また、ショパンはしばしば変奏を行っていたといわれ、弟子の楽譜にも変奏の例が書き込まれている。
Andante 12/8拍子。ロンド形式風の A-A-B-A-B-A-コーダ という構成となっている。始終右手は装飾音で飾られた旋律を歌い、左手は同じリズムの旋律が繰り返される。旋律は再現のたびに装飾的に変奏され、ここにはショパンのイタリア・オペラの装飾的歌唱からの影響が見られる。