ピアノ:アルトゥール・モレイラ=リマ Aethur Moreira Lima
(ブラジル出身 1940 - 第7回ショパンコンクールでアルゲリッチに次いで第2位)
フレデリック・ショパン作曲の練習曲は、ピアノのための練習曲の中で最も有名なものの一つ。全27曲ある。
練習曲ではあるが音楽的にも完成された作品であり、弾きこなすには高度な技術と芸術的センスが必要である。演奏会でも取り上げられることが多く、愛称がついている作品も多い。(なお、愛称はどれもショパン自身によるものではない。)
練習曲 作品10 第3番 『別れの曲』 ホ長調
旋律とポリフォニーの練習。中間部は様々な度数の重音跳躍。『別れの曲』という標題はショパンを題材にしたフランス映画の邦題に由来し、このように称されるのは日本のみである。海外での愛称は「Tristesse」であり、「悲しみ(哀しみ)」や「憂鬱」を意味する。
出版譜の速度記号は「Lento ma non troppo」(メトロノーム指定は八分音符=100)であるが、現存する2つの自筆譜の速度記号は、最初のものが「Vivace」、次のものが「Vivace ma non troppo」となっており、出版時にLentoに変更したものと考えられる。(ただし、このことを以て、ショパンが当初想定したテンポが物理的にずっと速いものだったとは言えない。