ショパン: ピアノ協奏曲 第2番 ヘ短調 作品21

指揮: アンドレ・プレヴィン Andre Previn
ロンドン交響楽団 London Symphony Orchestra
ピアノ演奏: アルトゥール・ルービンシュタイン Arthur Rubinstein

フレデリック・ショパン作曲のピアノ協奏曲第2番 ヘ短調Op.21は1830年に完成された。第2番という番号であるが、第1番よりも先に作られた。完成した年の3月17日にワルシャワで作曲者のピアノ独奏により初演された。
 
曲は第1番よりも自由な構成を持ち、随所に様々な創意がこらされている。第1番に比べて演奏回数はやや少ない。作曲家の小林秀雄は、同曲の自編版の解説の中でフリードリヒ・カルクブレンナーの「ピアノ協奏曲第1番ニ短調」作品61の影響を指摘している。なお、レント・コン・グラン・エスプレッシォーネ(現在では夜想曲第20番として有名な作品)には、この協奏曲の第1・3楽章からの断片的なモチーフが引用されている。
 
第1番同様オーケストレーションの貧弱さがよく指摘されているが、現存する自筆譜の管弦楽部分の大部分は他人の筆跡で書かれていることから現在のスコアは管弦楽法に長じた他者により新たにオーケストレーションされたものであると考えられ、ショパンのオリジナルのスコアは失われた可能性が高い(第1番も同様の指摘がなされている)。この事実はヤン・エキエルによるナショナル・エディション編纂の過程で明らかとなり、同エディションではユリアン・フォンタナが作成したピアノスコアなどを元に本来のオーケストレーションを復元した「コンサート・エディション」と、従来の楽譜を校訂した「ヒストリカル・エディション」が作成された。
第1楽章 Maestoso ヘ短調 4/4拍子 協奏風ソナタ形式。
オーケストラによる提示部は、問いと答えのような第1主題、オーボエによって提示される変イ長調の第2主題からなり、独奏ピアノがドラマティックに登場すると、熱い音楽が繰り広げられる。再現部では第2主題は提示部と同じく変イ長調で再現されるのが特徴。
 
第2楽章 Larghetto 変イ長調 4/4拍子 三部形式。
この楽章は、当時ショパンが恋心を抱いていた、コンスタンツィヤ・グワトコフスカへの想いを表現したと友人ティトゥス・ヴォイチェホフスキ宛ての手紙で述べている。中間部は変イ短調に転じ、弦の刻みの上にユニゾンで激しいレチタティーヴォ風の音楽が展開される。
 
第3楽章 Allegro vivace ヘ短調 4/3拍子 コーダを持つロンド形式。
ポーランドの代表的な民族舞踊であるマズルカ(特にオベレクの要素が強い)を基になっている。中間部は弦楽器にcol legno(弓の木の部分で弦を叩く)奏法が指示され、ピアノもユニゾンとなり、より民族的効果を高めている。コーダはヘ長調に転じ、ホルンのファンファーレにより、明るく華やかに終結する。

ショパン:ピアノ協奏曲第2番

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