ショパン:ピアノ協奏曲 第2番 作品21 第1楽章-第3楽章

指揮:Guilherme Mannis
ピアノ演奏:マリア・ジョアン・ピレシュ Maria Joao Pires

フレデリック・ショパン作曲のピアノ協奏曲第2番 ヘ短調Op.21は1830年に完成された。第2番という番号であるが、第1番よりも先に作られた。完成した年の3月17日にワルシャワで作曲者のピアノ独奏により初演された。
曲は第1番よりも自由な構成を持ち、随所に様々な創意がこらされている。第1番に比べて演奏回数はやや少ない。

第1楽章 Maestoso ヘ短調 4/4拍子
協奏風ソナタ形式。オーケストラによる提示部は、問いと答えのような第1主題、オーボエによって提示される変イ長調の第2主題からなり、独奏ピアノがドラマティックに登場すると、熱い音楽が繰り広げられる。再現部では第2主題は提示部と同じく変イ長調で再現されるのが特徴。

第2楽章 Larghetto 変イ長調 4/4拍子
三部形式。この楽章は、当時ショパンが恋心を抱いていた、コンスタンツィヤ・グワトコフスカへの想いを表現したと友人ティトゥス・ヴォイチェホフスキ宛ての手紙で述べている。中間部は変イ短調に転じ、弦の刻みの上にユニゾンで激しいレチタティーヴォ風の音楽が展開される。

第3楽章 Allegro vivace ヘ短調 4/3拍子
コーダを持つロンド形式。ポーランドの代表的な民族舞踊であるマズルカ(特にオベレクの要素が強い)を基になっている。中間部は弦楽器にcol legno(弓の木の部分で弦を叩く)奏法が指示され、ピアノもユニゾンとなり、より民族的効果を高めている。コーダはヘ長調に転じ、ホルンのファンファーレにより、明るく華やかに終結する。

ショパン:ピアノ協奏曲 第2番

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