スペイン映画「汚れなき悪戯」からラスト・シーン

マルセリーノ役:当時6歳のパブリート・カルボ
カルボ少年はこの作品でデビューしこの時の名演は、1955年カンヌ映画祭で作品賞と特別子役賞をもたらし名声を得たが他の映画には、ほとんど出演せず引退、2000年2月1日 52歳でキリストの元へ旅立ちました。

 


ある晩、やって来たマルセリーノに十字架上のキリストは一番望んでいる願いを尋ねた。
少年は見たことのない天国のお母さんに会いたいと答えた。
この一番の願いを叶うため少年はキリストに抱かれ永遠の眠りに就いた。

汚れなき悪戯(原題:Marcelino Pan y Vino)は1955年製作のスペイン映画。モノクロ作品。監督はハンガリー人のヴァイダ(・ヴェイス)・ラースロー Vajda (Weisz) Laszlo 。 時に英語の題名としてMiracle of Marcelinoが使われる。

14世紀イタリア中部ウンブリア地方で起こったと言われる民間伝承を元にしたホセ・マリア・サンチェス・シルバ(Jose Maria Sanchez Silva)による1952年発表の小説を原作とするドラマ系映画。
のちにルイジ・コメンチーニによりイタリアで1991年に「マルセリーノ・パーネ ヴィーノ」としてリメイクされた。

後半 あらすじ
フランシスコは農具や工具を保管する屋根裏部屋には決して入るな、奥の部屋には男がいておまえを捕まえるとマルセリーノに言いつけていたが、ある日おっかなびっくり階段を上がって行ったマルセリーノは奥の部屋で大きな十字架のキリスト像を見た。
転がるように階段を下って逃げたマルセリーノだが、怖いもの見たさで再び様子をうかがいに戻ると「男」は元の場所から動いていなかった。フランシスコの話を信じ、「男」が彫像だとは思わないマルセリーノは像に話しかけた。像は答えなかったが痩せて空腹そうだと思った少年は台所に走るとパンを持ってきて差し出した。すると彫像の腕が動いた。
像はマルセリーノが大きな肘掛け椅子をすすめると降りてきて座って少年と話し、また飲み食いするようになった。像は特にパンと葡萄酒を喜んだのでマルセリーノは毎日それらを盗み、それに気づいた修道士らは訝りながらも気付かぬふりをして彼を見張ることにした。
像との話題はマルセリーノの母のことや像の母のことに及んだ。像が私が誰だか分かるかと問うとマルセリーノは神様ですと答えた。ついにある日、フランシスコが見張っている時、例のようにパンと葡萄酒を持っていったマルセリーノに対し、キリストは彼が良い子だから願いをかなえようと申し出た。迷わずマルセリーノは母に会いたい、そしてそのあとあなたの母にも会いたいと言った。今すぐにかという問には今すぐと答えた。ドアの割れ目から覗くフランシスコの前で像は少年を膝に抱き、眠らせた。
フランシスコは階段上まで戻ると修道士たちを呼んだ。駆けつけた修道士たちは空の十字架を見、やがて像が十字架に戻るのを見て扉を開いた。マルセリーノは椅子の上で顔に微笑みを浮かべて死んでいた。
奇跡を聞きつけた町の人々が続々とあつまる中、立ち退きの通告に来た町長はそれに抵抗し得ず、自分も彼らに混じって行った。
やがて修道院は寺院に作り変えられ、礼拝堂には奇跡のキリスト像が祀られ、そのひと隅にマルセリーノが葬られ、奇跡の記念日には遠近の町村から大勢の人々が集まるようになった。

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