アメリカ映画 「真昼の決闘」High Noon テーマ曲

音楽: ディミトリ・ティオムキン Dimitri Tiomkin
ウィル・ケイン保安官: ゲイリー・クーパー Gary Cooper
妻エミイ:グレイス・ケリー Grace Kelly

 

 

最後の対決 Final Showdown

『真昼の決闘』(原題:High Noon)は1952年製作のアメリカ映画。フレッド・ジンネマン監督による西部劇映画である。保安官が自分一人で殺し屋四人と立ち向かわざるを得ないという内容のジョン・W・カニンガム(John W. Cunningham)が書いた原作「The Tin Star (1947) 」に基づく映画。

この映画の最大の特徴は、それまでの西部劇では悪漢に立ち向かう主役の保安官は無敵のヒーローとして描くのが普通であったが、そのイメージに反して、暴力を恐れる普通の人間として描かれている事にある。また協力者が真っ先に逃げ、守ろうとしてくれるはずの町の住民が関わり合いを恐れて協力や手助けを拒み、しかもその日結婚式を挙げたばかりの新妻からも見放されて孤独感に苛まされながら1人で決闘に向かう姿を描いている。共に決闘に加わってくれる人を探して町を彷徨う保安官の姿に、それまでの西部劇にあったヒーローもそして共に戦うという友情も開拓者魂もない。この映画以降、西部劇の主人公の描き方が劇的に変わっていった作品でもある。
主演がゲイリー・クーパーで、歳を重ねて渋味のある中年男の孤独と苦悩を演じてアカデミー賞の主演男優賞を獲得し、後にモナコ王妃となったグレイス・ケリーが妻役を演じている。また音楽を担当したディミトリ・ティオムキンが同じくアカデミー歌曲賞を受賞した。

この映画が完成して試写を見た当時のコロンビア映画会社の社長ハリー・コーンは「今まで見た映画の中で最低の作品の一つだ」と酷評して配給を断っている。しかし後にAFIのアメリカ映画ベスト100で1998年総合33位(西部劇だけでは1位)にランクされ、2007年には総合27位(西部劇だけでは第2位)にランクされている。

ストーリー
午前10時35分、丘の上に1人のガンマン(リー・ヴァン・クリーフ)が人待ち顔で立っていた。やがて1人が馬でやって来て、もう1人も加わり、3人が馬で並びながら町へやって来た。彼らはこの日の正午に着く汽車を待つのであった。 ハドリーヴィルというこの町の保安官ウィル・ケイン(ゲイリー・クーパー)は、この日ちょうど結婚式を挙げて、この日を最後に退職して新妻エミイ(グレイス・ケリー)と町を出ていくことになっていた。そのケインの元に、以前彼が逮捕した悪漢フランク・ミラーが釈放され、正午の列車でハドリーヴィルに到着するという知らせが舞い込む。ミラーは彼の仲間3人と共に、ケインに復讐するつもりであった。
午前10時55分、皆の勧めでケインはエミイと共に逃げようとするが、思い直して引き返す。父と兄を殺された経験を持つクエーカー教徒のエミイは、正義よりも命の方が大事だと説得するが、彼の意思は固い。ケインは仲間を集めに奔走するが誰も耳を貸さない。判事は早々に町から逃げ出した。保安官助手のハーヴェイ(ロイド・ブリッジス)は腕はいいが精神的に未熟な若者で、ケインの後任に自分が選ばれなかった恨みと、かつてはケインやミラーの恋人だった婚約者のヘレンとの因縁もあって協力を断る。酒場の飲んだくれ達はケインよりもミラー一味を応援している始末であった。 午前11時30分、教会を訪ねて皆に応援を頼むが、ここでは意見が分かれて議論になるが、結局ヘンダーソン町長(トーマス・ミッチェル)の意見でケインが町を去るのが一番良いという結論が出る。保安官助手たちは居留守や怪我を理由に辞退し、最後に加勢に来た男も自分1人と知って急に怖気づいて去っていく。
午前11時57分、結局1人も集まらないまま、ウィル・ケインは保安官事務所で1人遺書を書く。
午後0時正午(ハイヌーン)、フランク・ミラーの乗った汽車の汽笛が聞こえ、汽車の到着が近づいてきた。留置所の酔っ払いを放免して、ケインは1人銃を取った。外へ出た時に目の前をヘレンとエミイの馬車が横切っていく。ヘレンはハーヴェイにも町にも愛想を尽かし、エミイを連れて行くのだった。駅に到着し、汽車からミラーが降りると同時にヘレンとエミイが同じ汽車に乗った。ヘレンとミラーはじっとお互いを見合った。 ケインの4人を相手にした孤独な決闘が始まった。戸口や窓が全て閉められた静かな町の中を4人が並んで町を闊歩して行く。物音からケインが横に隠れ裏へ回って彼らの背後から声をかけて最初に1人目ベン・ミラーを倒す。汽車が発車寸前になって町から1発の銃声が鳴り響くと、エミイはとっさに飛び出して町へ戻っていった。ケインは馬小屋に隠れながら応戦し2人目ジャック・コルビーを倒し、馬小屋が焼かれると馬で脱出したが肩を撃たれて1軒の店に入り包囲されてしまう。そこへエミイが来て後ろから3人目を撃ち倒し、ミラーに捕まってしまう。ミラーは彼女を人質にとってケインを誘い出すが、エミイが抵抗して怯んだ一瞬の隙にケインに撃たれる。決闘が終わって二人は抱き合う。やがて町の住民が集まるが、ケインの目は厳しく皆を見つめて、やがて保安官バッジを足元に捨てると、今は唯一人心許せる少年が運んできた馬車にエミイと共に乗り町を去っていった。
この映画の上映時間は85分だが、劇中内における時間経過もほぼ同じ約85分ほどの「リアルタイム劇」となっている。

Wikipedia

inserted by FC2 system