早春賦(安曇野の遅い春を待ちわびる心の歌)

作曲:中田章  作詞:吉丸一昌
歌: 鮫島 有美子

1 春は名のみの  風の寒さや
  谷の鴬 歌は  思えど
  時にあらずと  声も立てず
  時にあらずと  声も立てず
2 氷解け去り
  葦(あし)は角(つの)ぐむ
  さては時ぞと   思うあやにく
  今日も きのうも  雪の空
  今日も きのうも  雪の空
3 春と聞かねば  知らでありしを
  聞けば急(せ)かるる  胸の思いを
  いかにせよとの  この頃か
  いかにせよとの  この頃か

「早春賦」(そうしゅんふ)は、1913年(大正2年)に発表された吉丸一昌作詞、中田章作曲の日本の唱歌。2006年から2007年にかけて文化庁と日本PTA全国協議会が選定した「日本の歌百選」に選ばれている。

長野県大町市、安曇野あたりの早春の情景をうたった歌とされ、長野県立大町中学校(長野県大町高等学校の前身)の校歌を作りに来た吉丸が、大町市、安曇野の寒さ、そして春の暖かさを歌った歌詞でもある。 大町実科高等女学校(長野県大町北高等学校の前身)では愛唱歌として歌われていた。 大町文化会館、穂高の河川敷に歌碑が建てられている。 題名の「賦」とは漢詩を歌うこともしくは作ることを指し、「早春に賦す」が原義である。

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