ドナドナ Donna, Donna

歌: ジョーン・バエズ Joan Baez

 

ドナドナ (Dona Dona, Donna Donna, Donay Donay) は、世界の多くの国で歌われているイディッシュ(中東欧ユダヤ文化)の歌である。 その内容から転じて、何かが廃棄、譲渡、売却などにより手元を離れていくことが「ドナドナされる」と言われることがある。
[原曲]
1938年に Dona Dona として作られたイディッシュ語の歌で、ベラルーシ生まれのユダヤ人ショロム・セクンダ (Sholom Secunda) 作曲、ウクライナ生まれのユダヤ人アーロン・ゼイトリン (Aaron Zeitlin) 原作詞である。1940年-1941年のイディッシュ語ミュージカル Esterke に使われた。
[英語版]
1956年にアーサー・ゲヴェスとテディ・シュワルツが英訳して歌い、その後ジョーン・バエズが Donna Donna として1961年に発売し大ヒット。日本では「ドンナ・ドンナ」として1964年にリリース。
[内容]
歌詞では、牧場から市場へ売られていくかわいそうな子牛を歌っている。
人間の子供を子牛に見立てた反戦歌という説もある。これに関して、特にユダヤ人がナチスによって強制収容所に連行されていくときの様子を歌った歌という説もある。ユダヤ人は、彼らが信仰している(ユダヤ教の)神のことを「アドナイ」(主よ)と呼ぶ。その「アドナイ」をナチス当局に悟られないように、「ドナ」と短く縮めて表現して、戦争の不条理を神に嘆きつつ、悲しみのうちに「主よ、主よ」と歌ったものと解される。

ドナドナ
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