モーツァルト:大ミサ曲 ハ短調 K. 427 より「主よ、憐れみたまえ」 Kyrie, eleison

指揮: ラファエル・クーべリック Rafael Kubelik
バイエルン放送交響楽団合唱団
ソプラノ:ルチア・ポップ Lucia Popp
1981年 ヴュルツブルク聖キリアン大聖堂

大ミサ曲 ハ短調 K. 427 (417a) は、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが作曲した未完成のミサ曲。資料によって「ミサ曲ハ短調」や「ハ短調ミサ曲」とも呼ばれる。また一連のミサ曲において17番目に当たることから「ミサ曲 第17番」と表記される場合もある。モーツァルトの宗教音楽では、レクイエムに次いで有名な曲である。

構成
以下の5曲(アニュス・デイを除く)から構成される。現在演奏される版の演奏時間は50分ないし60分ほど。アメリカの音楽学者のロバート・レヴィンの完成版は全曲74分ほど。

第1曲 キリエ(Kyrie)完成。自筆譜が残されている。
アンダンテ・マエストーソ、ハ短調、4分の4拍子。ソプラノIの独唱と4部合唱。
第2曲 グローリア(Gloria)完成。自筆譜が残されている。
全体は8つの部分に分けられる。
第1部 天のいと高きところには、神に栄光(Gloria in excelsis Deo)アレグロ・ヴィヴァーチェ、ハ長調、4分の4拍子。4部合唱。
第2部 我らは主をほめ(Laudamus te)アレグロ・アペルト、ヘ長調、4分の4拍子。ソプラノIIの独唱。
第3部 主の大いなる栄光のゆえに(Gratias agimus tibi)アダージョ、変ハ短調 - イ短調、4分の4拍子。5部合唱
第4部 神なる主(Domine Deus)アレグロ・モデラート、ニ短調、4分の3拍子。ソプラノI&IIの二重唱。
第5部 世の罪を除きたもう主よ(Qui tollis)ラルゴ、ト短調、4分の3拍子。二重合唱。
第6部 主のみ聖なり(Quoniam tu solus)アレグロ、ホ短調、4分の3拍子。ソプラノI&II、テノールの三重唱。
第7部 イエス・キリストよ(Jesu Christe)アダージョ、ハ長調、4分の3拍子。4部合唱。
第8部 聖霊とともに(Cum Sancto Spiritu)アレグロ、ハ長調、2分の2拍子。4部合唱。
第3曲 クレド(Credo)未完成。後生の研究者によって補筆されたものが演奏される。
2つの部分に分けられる。
第1部 我は信ず、唯一の神(Credo in unum Deum)アレグロ・マエストーソ、ハ長調、4分の3拍子。5部合唱。
第2部 聖霊によりて(Et incarnatus est)アンダンテ、ヘ長調、8分の6拍子。ソプラノIの独唱。
第4曲 サンクトゥス(Sanctus)完成。パート譜をもとに再構成された。ラルゴ - アレグロ・コモド、ハ長調、4分の4拍子。二重合唱。
第5曲 ベネディクトゥス(Benedictus)完成。パート譜をもとに再構成された。アレグロ・コモド、イ短調、4分の4拍子。四重唱と二重合唱。
アニュス・デイ(Agnus Dei)未完成。スケッチのみが残っている。通常、演奏されない。

モーツアルト:大ミサ曲 ハ短調 K.427

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