モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲 第5番 イ長調 K.219

指揮: コリン・デイヴィス Colin Rex Davis
ロンドン交響楽団 London Symphony Orchestra
ヴァイオリン: アルテュール・グリュミオー Arthur Grumiaux 1961

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトのヴァイオリン協奏曲第5番イ長調K.219は、モーツァルトが作曲したと確認されている最後のヴァイオリン協奏曲である。
モーツァルトがこの曲の後に作曲したヴァイオリンと管弦楽のための協奏的作品は、下記のアダージョの他にはロンド変ロ長調とロンドハ長調のみである。

1775年12月20日にザルツブルクで完成した。「トルコ風」のあだ名を持ち、堂々とした曲想と、当時の流行であるトルコ趣味とを合わせた作品であり、現在でも人気が高い。3楽章構成。

第1楽章 Allegro aperto - Adagio - Allegro Aperto イ長調、4/4、協奏風ソナタ形式。
発想標語の通り、外に発散する力強い楽章。冒頭のトゥッティで主題が登場し一通り終わった後、独奏ヴァイオリンが現れる。主題の単純な繰り返しではなく、緩い歌謡風の導入を設けており、楽器の機能を生かしている。
途中カデンツァが挟まれるが、各ヴァイオリニストが競って自作を残している。マックス・ロスタル、ヨーゼフ・ヨアヒムなどの重音のものが有名。

第2楽章 Adagio ホ長調、2/4。柔らかな中間楽章。
オーボエの代わりにフルートが用いられる。途中でカデンツァが差し挟まれる。

第3楽章 Rondeau:Tempo di Minuetto - Allrgro - Tempo di Minuetto イ長調、3/4。フランス風の古い表記の通り、典雅なロンド。
途中トルコ風の行進曲部分(イ短調、2/4)が特徴を出している。この部分では弦楽器によるコル・レーニョが用いられており、ティンパニのような効果を挙げている。最後は静かに終結する。

ヴァイオリン協奏曲 第5番 (モーツァルト)

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