モーツァルト:交響曲 第36番 K. 425 「リンツ」"Linzer Sinfonie"

指揮:ジュリアン・ラクリン Julian Rachlin
クリスティアンサン交響楽団 Kristiansand Symphony Orchestra

00:00 I. Adagio, 3/4 - Allegro spiritoso, 4/4
10:30 II. Andante in F major, 6/8
20:43 III. Menuetto, 3/4
24:11 IV. Finale (Presto), 2/4

交響曲第36番 ハ長調 K. 425は、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが1783年に作曲した交響曲。

モーツァルトはその年の10月から11月に掛けてのリンツ滞在中に、伯爵であったトゥーン・ホーエンシュタインの予約演奏会のため、この曲を4日間という速さで作曲した。そのような経歴からこの交響曲は『リンツ』という愛称で呼ばれている。この優れた作品が4日という短期間で書かれたことは驚異的であり、モーツァルトが天才であることを証明する具体例のひとつとされる。
また曲の完成度も第38番「プラハ」や、第39番・第40番・第41番「ジュピター」(いわゆる三大交響曲)に次ぐウィーン古典派交響曲の傑作であり、演奏の機会・録音とも多い。演奏時間は約25分。

第1楽章 アダージョ - アレグロ・スピリトーソ
ハ長調、4分の3拍子 - 4分の4拍子、序奏付ソナタ形式。
モーツァルトが、自身の交響曲で初めて緩やかな序奏を置いた。「生き生きと」と指示された主部はシンプルであるが、湧き上がる美しさがある。第1主題の旋律は全音符で伸ばされた音が印象的であり、旋律中のb音が彩を添えている。第2主題は激しい短調と長調が交替する。全体的にオクターブの跳躍が目立つ。
第2楽章 アンダンテ ヘ長調、8分の6拍子、ソナタ形式。
当時の緩徐楽章にしては珍しく、トランペットとティンパニが用いられている。展開部で低弦とファゴットによって提示される、スタッカートのパッセージが印象的である。
第3楽章 メヌエット ハ長調、4分の3拍子。
飛び跳ねるようなリズムが印象的な主部と、オーボエとファゴットの美しい二重奏のトリオからなる。
第4楽章 プレスト ハ長調、4分の2拍子、ソナタ形式。
両主題は4度跳躍を持ち、軽やかな第1主題とレガートな第2主題のあと、対旋律を伴ってドーシドの音型が模倣され、展開されていく。その後も7度跳躍の印象的なパッセージが現れ、コデッタも充実している。展開部はアルペッジョの旋律が展開される。

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