モーツァルト:交響曲 第25番 ト短調 K. 183

指揮: アンドレア・マルコン Andrea Marcon
WDR交響楽団 WDR Symphony Orchestra
2018年1月26日、ヴァルラフプラッツ放送会館 Funkhaus Wallrafplatzでの演奏

1773年10月5日にザルツブルクで完成されたこの曲は、同じくト短調で作曲された第40番ト短調 K. 550に対して、小ト短調ともよばれる(なお、モーツァルトの交響曲のうち、短調で書かれているのはこの曲と第40番のみである)。
調性、曲調、楽器法などからフランツ・ヨーゼフ・ハイドンの交響曲第39番 ト短調 Hob. I:39からの影響が指摘されている。
映画『アマデウス』の冒頭部分で使用されたことで有名である。

楽器編成
オーボエ2
ファゴット2(第2楽章、第3楽章のトリオ)
ホルン4(第2楽章のみ2)
弦五部

特筆すべき点として、この時代にしては珍しくホルンを4本用いている(ハイドンの39番も同様である)。これはホルンの本数を増やして響きを豊かにするだけでなく、当時は自然管の楽器しかなかったため、また特に短調の場合は自然管で出せる音が限られてしまうため、G管とB♭管(アルト)の両方を使うことでそれを補おうとしたものである。これによって第1、3、4楽章では不完全ながらもホルンが主題を奏でることが出来るようになっている。
ちなみに第40番では第1、4楽章でG管とB♭管(アルト)のホルンが1本ずつ用いられている(第2楽章ではE♭が2、第3楽章ではGが2)。

交響曲第25番 (モーツァルト)

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