モーツアルト:ピアノ・ソナタ 第14番 ハ短調 K.457 第1楽章

ピアノ:内田 光子 Mitsuko Uchida

第1楽章 第2楽章 第3楽章

 

ピアノソナタ第14番ハ短調K.457 は、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが作曲した3楽章からなるピアノソナタである。モーツァルトが作った短調のピアノソナタは、イ短調のピアノソナタ第8番とこの作品のみである。このソナタはモーツァルトのピアノソナタの中で最も激しく劇的な展開を見せており、初期のベートーヴェンに強い影響を与えたと言われる。

第1楽章 Molto Allegro ハ短調 4/4拍子
ソナタ形式。第1主題はオクターブのユニゾンで力強く始まるが、すぐにか細い応答と神経質な半音下降とで雰囲気が打ち消される。その後変ホ長調に転じ、一見第2主題ともとれる移行部を経て、かわいらしい第2主題と小結尾が提示される。展開部は移行部の旋律がヘ短調で現れるほかは、第1主題冒頭部のみを執拗に展開する。再現部では移行部は省略され、代わりに変ニ長調の短いエピソードが挿入されている。第2主題と小結尾はハ短調で再現される。コーダでは第1主題がカノン風に扱われた後に決然と鐘のような旋律が現れ、最後は低音のうごめくような動きで終わる。

モーツアルト:ピアノソナタ 第14番

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