モーツアルト:歌曲「すみれ」 Das Veilchen K.476

ソプラノ:アーリーン・オジェー Arleen Auger
ピアノ:アーウィン・ゲイジ Irwin Gage

 

"Das Veilchen" - 「すみれ」
歌詞:Johann Wolfgang von Goette (1749-1832)

Ein Veilchen auf der Wiese stand,  すみれが一本、草原に立っていた、
Gebuckt in sich und unbekannt;  こごんで、誰にも気づかれずに。
Es war ein herzig's Veilchen!  それは愛らしいすみれだった!
Da kam ein' junge Schaferin  そこに若い羊飼いの娘がやってきた、
Mit leichtem Schritt und munterm Sinn 足どりも軽く、気持ちも朗らかに、
Daher, daher,  こちらのほうへ、こちらのほうへと、
Die Wiese her und sang.  牧場をこちらへと、そして歌った。
 
Ach, denkt das Veilchen, war ich nur  ああ、と、すみれは思う、もしも自分が
Die schonste Blume der Natur,  自然の中でいちばん綺麗な花だったら、
Ach! nur ein Kleines Weilchen.  ああ! ほんのしばしのあいだでも、
Bis mich das Liebchen abgepfluckt  愛らしいひとが私を摘み取って、
Und an dem Busen matt gedruckt,  胸にそっと押しあててくれるだろうに、
Ach nur, ach nur,  ああ、ほんの、ああ、ほんの、
Ein Viertelstundchen lang!  四六時のあいだでも!
 
Ach, aber ach! das Madchen kam,  ああ、でも、ああ!乙女はやってきて、
Und nicht in acht das Veichen nahm,  すみれは注意もせずに、
Ertrat das arme Veilchen.  可哀そうなすみれを踏みつけてしまった。
Es sank und starb und freut sich noch: すみれは倒れ伏し、死んだが、それでもまだ
Und sterb ich denn, so sterb ich doch  よろこんでいた。
Durch sie, durch sie,  私が死んでも、それは
Zu ihren Fusen doch!  あのひとのせいで、あのひとのせいで、
[Das arme Veilchen!  あのひとの足許で死ぬんだから!
Es war ein herzig' s Veilchen!]  可哀そうなすみれよ! それは愛らしいすみれだった!

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