ハイドン:交響曲 第100番 ト長調「軍隊」"Military"

指揮: マンフレート・ホーネック Manfred Honeck
イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団 Israel Philharmonic
IPO Live Broadcast 17.3.18

交響曲第100番 ト長調 Hob. I:100 は、フランツ・ヨーゼフ・ハイドンが1793年から94年にかけて作曲した交響曲。いわゆる『ロンドン交響曲』のうちの1曲であり、『軍隊』(Military)の愛称で知られる。
初演は1794年3月31日にロンドンのハノーヴァー・スクエア・ルームズにおける第8回ザーロモン演奏会で行われた。

愛称の由来
『軍隊』という愛称は、有名な「トルコ軍楽」の打楽器(トライアングル、シンバル、バスドラム)が第2楽章と、終楽章の終わりで使われていることによる。
なお、18世紀のヨーロッパの宮廷ではトルコがエキゾティシズムの対象であり、様々な「トルコ風音楽」が流行(テュルクリ)として取り入れられた。モーツァルトのジングシュピール『後宮からの誘拐』ではトルコの宮殿が舞台であり、序曲において打楽器がふんだんに使用される。また『トルコ行進曲』の愛称で知られる『ピアノソナタ第11番 イ長調』の第3楽章や、『トルコ風』の愛称で知られる『ヴァイオリン協奏曲第5番 イ長調』などがトルコ軍楽のリズムや音色を意識したものとして知られる。
曲の構成:全4楽章、演奏時間は約25分。

第1楽章 アダージョ - アレグロ ト長調、2分の2拍子(アラ・ブレーヴェ)、ソナタ形式。
第2楽章 アレグレット ハ長調、2分の2拍子(アラ・ブレーヴェ)、三部形式。
1786年に作曲された『2つのリラ・オルガニザータのための協奏曲第3番 ト長調』(Hob. VIIh:3) の第2楽章をほぼそのまま転用したものだが、最後に軍隊ラッパの模倣と、印象的なティンパニのソロが新しく加えられている。当時の音楽ではティンパニのソロは異例中の異例だった。ハイドンは第103番『太鼓連打』の冒頭で再びティンパニのソロを使用している。
第3楽章 メヌエット:モデラート - トリオ ト長調、4分の3拍子。
第4楽章 フィナーレ:プレスト ト長調、8分の6拍子、ソナタ形式。

inserted by FC2 system