ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第5番 「春」 第1楽章-第2楽章

ヴァイオリン:ヴォルフガング・シュナイダーハン Wolfgang Eduard Schneiderhan
ピアノ:ヴィルヘルム・ケンプ Wilhelm Kempff

第1楽章-第2楽章 第3楽章-第4楽章

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンのヴァイオリンソナタ第5番ヘ長調Op.24は、1801年に書かれた。その、幸福感に満ちた明るい曲想から「スプリングソナタ(春)」という愛称で親しまれている、大変有名な曲である。元々、ベートーヴェンは前作のイ短調Op.23とセットで出版するつもりであったが、製本上の理由により、別々に出版された。

第1楽章 Allegro ヘ長調、ソナタ形式。
ピアノの伴奏に乗ってヴァイオリンで第1主題が歌われる。主題は10小節からなり、順次進行で下降したあと、跳躍を含む音型が3回繰り返されて盛り上がって終わるという、大変バランスの取れた、非常に美しい旋律である。その旋律がピアノで繰り返されたあと、推移となり第2主題が導かれるが、それは第1主題と対比して、和音連打によるものである。コデッタは連打による動機の模倣と、音階によるものからなる。展開部は第2主題が使用され、再現部は提示部と逆で、第1主題はピアノ→ヴァイオリンの順で奏される。

第2楽章 Adagio molto espressivo 変ロ長調、三部形式。
分散和音の伴奏に乗って、美しい旋律がピアノ、ヴァイオリンの順で歌われる。推移部のあと、主題が再現する際、それは装飾的な変奏や、転調などで彩られる。

ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第5番 春

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