ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第4番 イ短調 作品23

ヴァイオリン: オーガスティン・ハーデリッヒ Augustin Hadelich
ピアノ: チャールズ・オーウェン Charles Owen
Recorded Live in concert, May 9 2017 - Studio 2 des Bayerischen Rundfunks(バイエルン放送)

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンのヴァイオリンソナタイ短調作品23は作曲者4作目のもので、初めての短調ソナタである。

第1番ニ長調、第2番イ長調、第3番変ホ長調と、ヴァイオリンの明るい響きを前面に押し出した作品群の後の激しい曲風である。ただ(小規模な)3楽章作品の形式は未だ守っており、この頃のピアノソナタが4楽章で管弦楽編曲をにらんだものとは事情が異なる。ヴァイオリンソナタはヴァイオリンとピアノとの調和の妙が一つの目的であり、ピアノ即ちオーケストラという作者の考えとは相違がある。この作品では後のクロイツェルソナタと同じ調性でヴァイオリンに演奏簡単なイ短調を選んでいる。次作の陰に隠れがちであるが、短調の雄偉な作品であり注目されて良い。

第1楽章 Presto イ短調。8分の6拍子。
冒頭からピアノの主和音にのって、ヴァイオリンの重音が一気呵成に進められる。
第2楽章 Andante scherzoso piu allegretto イ長調。
室内楽に適した暖かい響きの中間楽章。ベートーヴェンの古典派作家としての一面を見せる優美な曲想である。冒頭におどけた舞踏を思わせるシンコペーションがヴァイオリン、ピアノの掛け合いで奏でられる。ソナタ形式でありこの点でも古典派作者の作である。
第3楽章 Allegro molto イ短調。
第1楽章同様に速いテンポ。

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